流行とコンサバと。
前回の続き。
何でコンサバ万歳になるのか?
それがどうコーディネートに影響するのか?
キーワードは「流行至上主義=自分の身体の否認」
ということでした。
まず、前提として女の人の場合、
「オシャレ」「美人」「高級感」
はひとつながりになっていると思う。要するに
「貧乏臭いけどオシャレ」とか
「すっぴんだけど高級感がある」
という概念を女の人はそもそも持って無い。
「痩せている」はすぐにどうこう出来ない問題であり、個人差が激しいのでとりあえず除外されることが多いと思う。
これのどこかに自信がない場合、
上記3つを無効にする、もしくは対等にするカードとして「流行」「コンサバ」があるのではないか。
痩せすぎなのにもっと痩せるのを求めるのは病気だが、「流行を追いすぎ」は不思議と病気にはならない。
だから、とりあえず「オシャレ」の担保としてとりあえず流行モノを買う、
コンサバで上記の「高級感」を担保する、
という風になり、
あとはもっとも幅広い解釈があるアンド難しい「美人」についてのモノや体験だけを宣伝すればいい。
化粧品やヘアアレンジ始め、様々なシチュエーションも結局「美人」に見られるためのものである。
だから、女の人にとってどうしてもある程度のレベルの「流行」と「コンサバ」はキープしておきたいのではないか。嫌味になるくらいやると「美人」を脅かすのでそこそこに。
女の人が流行がこんなに強いか、ということについては、自分の身体性を無効にしつつ好きなものを身につけたいから。
好きなものを身に付けるのがオシャレだと思っているし個性を求めるから。
「別に好きじゃないけど自分の体型とのバランスを取るためにとりあえず身につけている」
という概念が多分あまりない。
実際はそれはやらないといけないんだけど、体型のせいで好きじゃないものを身に付けるのが嫌だから、流行のコーディネートが隠れ蓑になる。
その結果自分の好きなものを無理やりねじ込むことが可能になる。
自分の身体に合ったものを着ることで生まれる匿名性、単純なデザインとしての美しさというものが多分理解できない。
単純に「いい身体」で「体型に合っているものを身につけている」のはオシャレ、という概念が無い。
ていうか自分の身体に自信が持てないから、そんなものはないと思っている。
だから、女の人は本当の意味で「シンプルなオシャレ」はできないと思う。
それができるのは外人さんだけだと思っている。
だから、化粧っ気がなく、ベーシックなものしか着てないのにめちゃくちゃ美人な外人さん、が憧れなんじゃないか。
そんな感じで「流行」と「コンサバ」は「何も考えずに自分の好きなものを身につけられる」隠れ蓑として機能しているのではないか。
という話。
言い換えると好きなものを身につけたいけど「オシャレ」「高級感」を担保したいがために「コンサバ」で「流行」をベースにしているのではないか、という事。
結局、自分の身体に合わせてデザインを作りたいのではなく、「好きなものを身につけたい」が強いからなのだと思う。
そのため、コンサバなOL靴に無理矢理流行のテイストをぶち込んだような靴とかが売ってるのだと思う。
オシャレするのにカワイイものやカッコいいものを身に付ける必要は全く無いのに。