おしゃれって何なのさ!

今まで誰も書かなかった「普通に服を着ること」について。

色を拾えばいいってもんじゃない

よく、多色使いのアイテムに何を合わせるか悩んだ時は、例えばチェックシャツならその中にある一色を抜き出せばいい、

というものがありますが、

これはかなりの確率で失敗します。

 

実際には多色使いのアイテムを1つの塊として認識する必要があります。

例えばネルシャツ。

色味にもよるけど、例えば、

彩度高めのターコイズ紺白とかの配色のネルから単純に色を拾ってパンツに持ってきてしまうとかなりの確率で「イマイチ」なコーデになります。

 

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この例は靴にも色を使いすぎていて余計にやばいのですが、

 

 

同じ色を多用している人の例でも、

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こちらは上級者!って感じがしません?

古着によくある原色多色使いのニットを着ているにも関わらず、まとまりがある感じがしますよね。

 

これは、ニットそのものを色の配列としてではなく、塊として捉えているからです。

このトーンの配色をまとめられる、色を吸収できるのはどのくらいの面積でどんなトーンのどんな色を持ってくるか?

を考えた末にこのちょっと緑がかったネイビーを持ってきたはずです。

具体的に「ニットから拾った」のは靴下のピンクで、この青みが強いピンクはこのパンツのネイビーと相性が良いです。

例えば、最初からネイビーとのコントラストで補色に近いイエローの靴下を履こう、と頭で考えてニットと同じ彩度のイエローの靴下を何も考えずに履いていたら、おそらく全体がくすんでしまい、垢抜けた印象にはならなかったと思います。

多分、ニットを活かしたコーデにならずに、全体で信号みたいな赤青黄!の印象になったのでは。

ここでピンクの靴下がベストだと判断するには、鏡を見るしかないのです。

それが僕から見たらわかるから、この人は服を着ること、コーディネートを考えることが楽しいんだ、好きなんだ、というのが伝わってくるのです。

このコーデが好きか嫌いか、自分に似合うか、とかそういうのとは別にして。

 

基本的に色を使う時は

「吸収して殺す」のか、

「浮かせて殺す」のか

をまず考えることが必要です。

 

例としてパンツに明るい色を使った場合、

他も相性のいい淡い色でまとめて、

(薄いグリーンのパンツを薄いグレーと白のボーダーで殺す)

で、ポイントだけ黒とかグレーとか暗い色を使うパターン。

これはどちらかというと上の多色ニットの女性と同じタイプの「殺し方」です。

ある程度の面積に受け止める色を持ってくるパターン。

 

あと、特にメンズの場合、
パンツに明るい色を使った場合、
他のアイテムを暗い色で統一するとまとまる事が多いのですが(ベージュのチノパン以外を黒系で囲んで殺す)これは

色を浮かせて「殺す」パターン。

また、全身モノトーンに靴だけ赤、とかのパターンもこれに入ります。

 

基本的に吸収する・囲む側はニュートラルカラーが多くなります。

主にモノトーン系が多くなり、

殺したい色味によってどのくらいの濃度の、色味のグレーなのかが変わってきますし、

(黒とグレーは違いますが、黒はグレーが暗くなったものです)

もっと難しいのだと例えば上の緑がかったネイビーのように、基本色のネイビーの中でも色味を変える、などが必要になる場合もあります。

ちなみにデニムは色落ちの立体感による紺のグラデーションと白が入るので、デニムが何にでも合わせやすい、というのはこの

色物を「吸収して殺す」に使いやすい、という事です。

 

何しろ、色は活かす、のではなく、

いかにして殺すか、の方を意識すると

逆に「活きる」ようになる事を覚えておくと良いかもしれません。殺し方のスマートさで差がつくというか。

 

1番良いのは、例えば上の男性が着ているようなデザインのシャツを買わない事だったりします。シャツ系はこういうよくわからないデザインのがいっぱいあるのですが、

こういうのをだせえな、と思えるだけでも成長していると思います。

女性が着ているニットは古着だから着こなしが難しいだけでダサくはありません。

この違い、わかりますか?

量産型が叩かれる本当の理由

「最速でオシャレになれる方法」的マニュアル。

昔からこういうのは大好きで、

勧めているアイテムと同じものを買うことはほとんどないが、それぞれのブログのレベルや「戦略」を分析して楽しんでいる。

 

中でもマニュアル化することで当然ぶち当たる「量産型」問題。

これについてはわかりやすく、かつ影響力のあるブログほどこのジレンマを抱えているようで、

例えば僕がメインで読んでいる小林弥起くんの「服を売らない店員さんの初心者ファッション塾」では、

【量産型ファッションは正しい】オシャレになるために絶対にたどるべき道のりとは?

http://www.yaoki-fasnavi.com/entry/syuhari

 

という直球の記事も書いており、

おそらくそう言った意見も多く寄せられるのではないかと思う。

 

かと言えば、彼のLINE@には「おしゃれな服装ってどんなのですか」「結局何を着ればいいの?」的な低レベル過ぎる質問も多く寄せられているようで、上と下からの意見に板挟みになっている様子が伺える。

 

これについては、彼のブログの内容が、

いわゆる「脱オタ」的な着こなし以前のレベルのものと

割と経験則が入ってくる「コーデのコツ」的なものが混在しており、

多分まるっきりの初心者には難しいのだと思う。

 

かと言って、ある程度オシャレをしてきている人達にはそれなりの自負があり、自分の服装を「なんかイマイチなんだよな〜」とは思っているが、今さら「量産型を目指せ」と言われても受け入れ難いはずだ。

量産型を叩く層と言うのはこういった人達である。

 

また、本人がいわゆる「意識高い系」であるため、ブログがターゲットとしている層と実際にファッションを支えている層とのズレがある。

Twitterでのちょっと「意識高い系」の発言や「自分を変える」系の記事も、ちょっとターゲット層にはそぐわない違和感を感じる。

言ってることは間違ってないし、「オシャレになりたい!と言っているくせに努力しない人はダメ」 と言うのも間違い無いのだが、

多分ターゲット層が絞れていないのだと思う。

 

これは本人そのものの専門性がハッキリしていないのが原因である。正直、ヘアケアなのかコーデ指南なのか、起業の勧めなのか何が彼の強みなのか曖昧である。

オシャレになりたい、と思っている人達は必ずしも「努力して人生を変えたい」とは思っていないと思う。

 

コーデメインのブログで行くとして、

ジレンマを解決するには、下に合わせて

「これを買え」にしてしまうか

上を取り込むために

「この系統のこのコーデをこなれて見せるにはこういう体型で、これとこれとこのアイテムを身につければいい」

みたいな系統別のテンプレを作ってしまう

の二択だと思う。

 

彼には多分そこまでノウハウがないので、

後者は無理だと思う。

 

また、WEARなどを見ていると思うのだが、

「量産型」の格好をしている人ほど「顔出し」していないのだ。

ちなみにほとんどの人が「ゲスの極みマッシュボブ」みたいな髪型をしている。

 

身バレを考えるとむしろ逆だろう、
と思うのだが、ウチのブログでもいった通り、
「顔の系統は重要」なのだ。
コーデと顔は切り離せないものなので、
僕は顔出ししていない人の服装は良し悪しをジャッジできない。

 

弥起くんのブログの購読の条件は

27歳まで、スキニーがはけるくらい細身の体型であること、である。

個性的な格好をする事は必要では無いが、

「自分に合った」格好をする事は必要である。

少しでも服をかじったことのある人はこの点に嫌でも気づくものである。

 

なので、このブログは本当に藁をもすがるような初心者で、とにかくオシャレになれないと心が押しつぶされそうな、限られた若者のみがターゲットなのである。

どちらかと言えば、僕も弥起くんと同じように苦労してオシャレになろうと努力してきたタイプなので、人ごととは思えないのだ。

 

何しろ、「意識高い系の匂いを消す」

事が求められているのは間違いないと思う。

また、起業とかヘアケア関係は別のブログでやった方が良い。

 

 

買い物上手になりたいなら

皆さん普段どんな所で買い物してますでしょうか。

やはり雑誌とかに出てくるような普通に若者が集まるオシャレショップに行くんでしょうか。

自分は昔から雑誌とかに出てくるようなオシャレなお店ってなんか馴染めなくて、行っても肩透かしと言うか「えっ?こんなもんなの?」って思っちゃうんですよね。

全然欲しいものがない。

あってもそこでその値段を出してそれを買う理由が見つからないと言うか。

 

ブランドにこだわっちゃうと別ですが、

単純に「自分の身体や雰囲気に合った」アイテムを安価に手に入れたいなら、まず

「絶対ここにはねぇな」というところから探してみて下さい。

例えばいなげやとかスーパーの靴下なんかが売ってる衣料品売場とかパシオスのワゴンセールとか。

そしてちょっとでも許せるデザインのものがあったら一度試着してみてください。

 

どうでしょう。

意外とマシだったはずです。

でも、どこがダメなのか、どうしてこれを買わないのか理由を明確にして下さい。

身幅が大きいくせに着丈が短い(ちなみに最近の若者向け量販店にありがちなバランスだったりします。GUとかのシャツ系・カットソー系はほとんどこれ)使っている素材が安っぽ過ぎるし、故に色味が深みがなくてイマイチ、ユーズド加工が安直過ぎる、変な刺繍や変な色のボタンが付いている、謎の英字が許せない感じでデザインされているなど色々あるはずです。

 

ブランドは置いておいて、これが服そのものを見るといういう事です。

そんな感じで次はおばちゃんしか来ないようなめちゃくちゃ入りにくい謎のリサイクルショップとか行ってみて下さい。

そして勇気を出して堂々と爽やかに「メンズとか置いてます?」と聞いてみて下さい。経験から言うと、大体ほとんどの「おばちゃんが店番してる小さいリサイクルショップ」にはほんの数点メンズがあります。

レディースでもおばちゃん向けだと意外とメンズと変わらないサイズ感でレディースっぽいディテールが皆無なやつとか置いてあったりするので、まともな店員さんなら年齢差があったとしても、それなりに「こんなのもあるけどどう?」とちゃんと接客してくれます。

あの人たちはかなり暇こいてるので、遠慮しなくて大丈夫です。世間話でもしながら試着してみましょう。

ここで何も話を聞かずに訝しげな顔をしながら「うちメンズやってないんで」とか言うおばちゃんはクソなので「そうですか!すいませんでした〜」と爽やかに言って店を出ましょう。

絶対その店は流行りません。

あといつもよくわからないババアの茶飲み仲間みたいのがたむろってる店や店の中で犬が吠えてる店も大体クソです。

南米とかフィリピンとか外国籍のおばちゃんが常連さんぽい感じで結構長い時間熱心に服を物色しているところは大体そこそこ良いお店です。

 

次にそこそこ大手のリサイクルショップに行きましょう。ここまで来るとだいぶ価格帯がピンキリになってきて、有名なブランドのものも入ってきます。

ここでは今までのチェックポイントに加えて「状態」に注目して見ましょう。

そのパタゴニアのその色のその消耗具合のフリースは果たしてその値段で買う価値があるものでしょうか?

サイズ感や色が良くても、消耗具合と価格が見合わなければ買うのをやめましょう。逆にちょっと汚いかな?と思うものでも一度洗濯をすれば見違えるようになるものもあります。汚れの種類や状態から判断しましょう。

実は1番面白いものが安価で見つかるのは大手リサイクルショップのアメリカ(輸入)古着だったりします。2000年代以降のいわゆるリサイクル品だと長く着る気になれない感じですが、そこそこ古いものだと大当たりがたま〜に出ます。

ここまで来ると冒頭のオシャレショップに行っても、服自体を冷静に見れるようになっているはずです。ここで考えるのは「流行」でしょうか。ショップの方針や想定しているターゲットによる違いはあるのですが、基本的にオシャレショップには「流行ど真ん中」のものが目立つ所に置いてあり、そこに混じって「定番モノ」が置いてある、というパターンが多いと思います。

ショップの中で置いてある商品でも、いわゆる今の流行に合わせやすい「定番モノ」なのか瞬間最大風速的な「流行モノ」なのかをまず判断して、より自分に似合っていて長く使えるものを買うのがベターだと言えます。

そして、特に定番モノの場合はネットでもっと安く買えないかその場でスマホで調べてみましょう。

流行モノで1番買ったほうが良いのは「パンツ」です。パンツのシルエットというのは単純にコーデの組み合わせだけではどうにもならないことが多く、悩むより一本買っちゃったほうが良い場合が断トツに多いので、よーく色んなお店で試着して、「これは使える!」と思ったらほんのちょっと予算オーバーでも買う事をオススメします。パンツは試着も面倒だし、その時買わないと後でまた似たようなシルエットや履き心地のものに出会える可能性は低いと思いますよ。

よーく考えて買えば絶対元が取れるくらい履けますから。

 

ある程度服を買う事に慣れてきたらオススメしたいのは、「個人経営のセレクトショップ」「個人経営の古着の卸」です。

 

基本的にクセのあるおっさんがやっている店と考えて間違いありません。

ここでは「提案」と「価格交渉」を楽しみましょう。

おっさんによってタイプが違うのですが、今までに上げたどのタイプの店より「コーデの相談」「コーデの提案」のレベルが高いです。

ただ、それぞれのおっさんの好みがあるので、勧めてきたアイテムが、確かに分かるけどそれは自分の好みとは違うな〜と思ったら正直に言いましょう。

ちょっとだけ残念な顔をされるかもしれませんが、そこは服が好きなもの同士、好みがある事を知っているのであまり無理強いはしてきません。

ここで無理強いしてくるおっさんは言語道断なのでその店には2度と行かないようにしましょう。

 「価格交渉」については、新品のセレクトショップについてはその時その時の仕入れの状況や在庫の状況によって変わるので、店主にいちいち聞くしかない(大幅に安くなる場合、その在庫を処分したい時なので大体向こうから言ってきます)ですが、

難しいのは古着の価格交渉です。

これについてはもう自分が詳しくなるしかないです。「オリジナル」なのか「レプリカ」なのか、それぞれの相場が現在どのくらいなのか分からないと適正な価格が判断できないですし、

良くある「これとこれで合わせて〇〇円でどう?」みたいなバーター価格の提案についても

えっ?そんなに安くて良いの?と一瞬舞い上がってしまいそうになりますが、

古着の「状態」がネットなどで売っている他のものと比べてどうなのか冷静に考える必要があります。特にスニーカーとか革靴とか靴関係はサイズが合っていてもちょっと立ち止まって考えてみてください。

もっと安く買えるところがあるかもしれませんよ。

 

また、一般的な「古着屋」ですが、

「チェーン店」か「ヴィンテージ専門店」なのか「その中間」で全然違ってきます。

 

ヴィンテージ専門店は店内の商品全て価格も張りますし完全に趣味の世界なので無視して良いと思います。

店主のおっさんの性格の悪さは群を抜いていると思います。大体、顔が嫌な顔してます。

チェーン店は正直流行りモノを揃えていて商品数が多いだけで、サイズ感がイマイチなものが非常に多く、実は良いものを安く見つけるのは非常に難しいです。

また、最近のチェーン店の古着屋は商品構成のかなりの割合「オリジナル商品」だったりして、それらは量販店と同じような中途半端な価格帯で中途半端なサイズ感のものが多く、店全体的にあまりお得感や掘り出し物感を感じられなくなっているような気がして、自分的には最近足が遠のいているのが現状です。

一応オススメはチェーン店じゃない価格帯が広めの古着屋で、試着室が複数ある所です。

はっきり言って「リサイクル品」に当たるものもかなり混じっていたりしますが、1番選びがいがあるかとは思います。最近はリメイク済みのものを置いてるところも増えましたよね。

 

1番行く必要がないのは「ショッピングモールに入っている量販店」の類で、

そこでその値段を出してそれを買う理由が見つからない「オシャレショップ」の劣化版アイテムが流行が落ち着いた頃に遅れてようやく入ってくるところでしかなく、正直良いところがないと思います。

値段も中途半端に高いし。もう一度言うけど、

本当にそこでその値段を出してそれを買う理由が見つからない!の最たるものです。

 

まとめますが、買い物上手になるには

ある程度「洋服を見ている絶対量」がないと良い買い物は出来ないし、

あまりにもコミュ障でもダメだよ、と言うのがなんとなくわかってもらえたでしょうか。

 

あとついでですが、

是非、個人経営のお店では怒られる寸前くらいまで「値切り」をやってみて下さい。

うまく値切れたら嬉しいですし、非常にシビアな部分なので、そのお店の方針もわかるし面白いです。あくまで交渉ですから、元々の信頼関係があれば、相手が商売でやっている以上、そのくらいで関係が悪くなったりしないですから。

本当に多少の図々しさは必要ですよ。
交渉は生きて行く以上、どんな時でも必要ですし。一度どーんと大阪のおばちゃんみたく値切ってみましょう。

 

実は僕はある時期まで服は全て値切ったり交渉出来るものだと思っていて、じゃあ、それとこれをセットで買うから安くしてもらえる?と某UとAが付く有名セレクトショップの店員に持ちかけたら、

すごいビックリされて「え!いや…それは」みたいになった事があります。

今思うと自分もアホだし店員さんに悪いことしたな〜と思いますが、笑える思い出です。

白い紙を貼れる?

コーディネートを考えていると、

不意に自分のコーデが野暮ったいと感じる事がある。(経験則的には特に春)

そういう時、胸に白いバッジを付ける

(白地にちょっと文字が書いてある、くらいのなんの変哲も無いものでいい)、

袖をまくる、パンツの裾をまくる、白いソックスを見せるなどの方法で軽減される事がある。

 

「白」はポイントになる色だったりする。

 

よく「ヌケを作る」と言ったりするが、

これの正体はグレースケール上の

白〜グレー〜黒の明度の諧調を作ることにある。

 

コーディネートの場合、この諧調を単純に応用する訳にははいかないが、日本人の場合、顔とか手とか脚とか肌の部分が1番明るいので何も考えなくてもこの役目を果たしそこそこバランスが良かったりする。

ただ、黄色人種は白人より肌に色味と言うか濁りがあるので、使う色合わせによっては諧調のバランスが悪くなることがある。

(多分そういう理由。だから初心者向け指南はモノトーンプラス1色とか2色とか言われるのだと思う。モノトーンだけ使っておけば失敗がなく、モノトーンの諧調だけで最低限の担保ができるので、このくらい無責任な言い方で大丈夫)

黒人と日本人で似合う色が異なるのはこのため。

 

この諧調の偏りと言うか濁りというかそういう気持ち悪さを明度で散らしたいから、どこかに「白」を入れると急に垢抜けて見えたりコーデがまとまって見えたりする。

本当は別に白じゃなくてもいいけど。

例えばショッキングイエローとか原色の赤とか。

しかしこれはどちらかと言うと他の諧調に全振りできる黒人向けだと思う。

黒(褐色)しかなければ、それ以外に使った色はほとんど全て明るい方に割り振られるので、大胆な色遣いが可能となる。

 

だから日本人にとってヌケと言う言葉が

単純に「肌見せ」「白を使う」ことになっていると思う。

 

それだけ「白」は大事。

何となくバランスが悪くて気持ち悪いと思ったら、「白い紙」を折ってポケットとか服の隙間に挟んだり、胸にに貼ったりしてみよう。

 

それで改善されたりすることもある。

「もう何でもいいからなんか白いものをくっ付けて置けば何でもいい!」くらいまで思えるかどうか。

「気持ち悪い」事に気付けるかどうか、そう思えるくらいこだわれるかどうかがが、色遣いのうまさに差が出るものなんじゃ無いかと思ったりする。

 

 

 

 

いる / いらないのバランス

このアイテムは本当にいるのか?いらないのか?

このコーデはうるさいのか?簡素過ぎるのか?

 

例えばシャツを着た時にネックレスをするかどうか。

ベルトのチラ見せをするかどうか。

腕にどんなものをどんなボリュームでつけるか。

あとよくあるのは色を使い過ぎかどうか?の判断。
2色まで、とか3色までとかファッション指南書とか初心者向けブログとかによく書いてあると思いますが、
実際はそんなに単純なものではなく、
色々な要素と相対的に見ていかないといけない。2色でもうるさい時はうるさい。

 

よくあるベースカラー70%、アソートカラー25%、ポイントカラー5%などの理論も、
特に服のコーディネートの場合、実際にはそんな比率にはならなかったりする。
(実際に意識して使えるのは一部のグラフィックデザインとか)

 

色の合わせ方もトーン違い(暗めのカーキと蛍光イエロー/グリーンとか)と
トーン合わせ(ほぼ同程度のトーンで並列に使う、例えば赤白青のトリコロール系の赤青はこのパターンが多い)
があるし、

色については実際にコーディネートを見て、
素材やデザインによっても変わるので、

自分の手持ちを使って自分の身体のバランスで同じのがいけるか試して見るしかないと思う。

 

これらを判断するには、
例えば自分の「どうしてもこのネックレスを使いたい」とか欲が入ってしまうので、
自分が信用している人に見てもらうのが一番確実。
自分の場合は奥さんだったりしますが、
ほとんどの場合、アクセサリー関係については出来ればつけたい、くらいの時は

「いらないね」「あってもなくてもいい」のパターンが多く、たまに、これはばっちりだ!みたいな時は「良いんじゃない?合ってるよ」
と言われます。
色の組み合わせはセオリー的に良くてもデザイン的にうるさいもの同士や素材的に野暮ったく見える組み合わせの時は「イマイチだね」と言われます。

 

大事なのは、

「顔」「体型」を含めた

「客観的な全体の雰囲気」を見てもらうことで、細かいところを見てもらうことではない、と言うことです。

 

「オシャレ」と言ってもらうことでは無く、

全体で「普通」と言ってもらうことがゴール。

「何の変哲も無い」と言うのは実はイコール「違和感がない」なので、自分に合うコーデが分からなければ、まずそこを目指すのが良いのでは。

 

それを繰り返して行けば自分にとって地に足の着いた「普通」をブラッシュアップしていくことこそ、「その人に合ったオシャレ」を追求していくことなのだと自然に実感できると思います。

 

あなたは「ショップの店員さん」になりたいのですか?もしそうであれば上記の事は当てはまらないかもしれません。

 

その場合はその時その時で流行ど真ん中のコーデをする必要や、人目を引くような奇抜な格好をする必要があるかもしれませんが、

単純に「オシャレ」になりたいのであれば、

自分にとっての「普通」はどこにあるのか、

うっすらとで良いので感じられるようになる事が必要だと思います。

 

それのバランスやテイストを著しく乱すようであれば、

無理に身につけることも無い、新たにアイテムを買い足す必要もない、と思えればこのアイテムをどうしても使いたい、という「欲」が段々減っていきます。

 

それは結果的に「オシャレ」に近づく道なのだと思います。

 

何度も言いますが、あなたが「ショップの店員さん」になりたいなら別ですよ。

 

 なのでコーデのテンプレにそのアイテムが入っていたとしても、まんま全部乗せがくど過ぎることも多い。学生っぽさ、初心者っぽさが一番出るのはここです。

 ある程度オシャレな人が「マネキン買い」をしない理由はこれだとおもいます。

 いらないものまで買っちゃうから。

 

何しろ、「いるもの、いらないもの」についてある程度神経質になる事はオシャレするには必要な事だと思います。

 

自分を受け入れて欲しい、所属したいコミュニティの信頼できて、自分の事をよく見てくれているオシャレな人に意見をもらえる事も必要不可欠なことかもしれません。

顔の系統は重要

なんだかんだその服装に合った系統の顔というのがある。

オシャレな人のそれらは実は笑っちゃうくらい分かりやすい。
ショップなどでオシャレな人が買い物している様子をを見ていると、
ああ、この人はこんな顔でこんな髪型でこんな雰囲気だから服はこういう系統なんだな、これに興味持ったんだな、というのが丸見えですごく分かりやすい。

アイテムの選び方が良くも悪くも「ベタ」である。まあ、あなただったらそれを選ぶよね。

似合ってるし。という感じ。
自分の顔に対して選んでいるアイテムのチョイスがベタであればあるほどアピール力が強い、周りから見て「オシャレ」なのが分かりやすくなる。

逆にそれが分かりにくい人はあまりオシャレではない(=オシャレに見えない)事が多い。
何でこの人がこの系統のこのアイテムを見てるのかな?と思う事が多い。
その人が見ている服と本人を照らし合わせてみても、何となくその人の「系統」が伝わってこない。

 

ただしイケメンに限る

というのは、自分の事を客観視できてないタイプをまとめて否定できる便利な言葉である。

実際はイケメンじゃないとオシャレできない訳じゃないが、自分を客観視して「顔の系統」の他に「雰囲気」「キャラ」などを把握していないとオシャレにはならない。

 

オシャレは問答無用で「見た目が全て」なジャンルだからその辺はものすごくシビアなのである。

いくら拘っていようと知識があろうと高いものを着てようと通な「わかってる」感じのチョイスだろうと、オシャレに見えない=オシャレじゃないのである。

理屈よりも「顔も含めてコーディネートを作る時のバランスを見極めるデザイン能力」が重視される。

 

 顔の系統は

・気難しいとチャラそう

・目が大きいと細い

・おでこが広いと狭い

・眉毛と目が離れているのと近い

・ヒゲが似合うと似合わない

・つり目とたれ目

・アゴが長めと短め

・エラが張っているのと張ってない

とか色々あるのだが、

 

もっとクリティカルなやつは

・黒人っぽいと白人っぽい

というのがある。

これは「絶対白人に居ないタイプの顔」「絶対黒人に居ないタイプの顔」と考えると分かりやすい。

ちなみに一番オシャレしやすいのは、

そこまで彫りが深くない「どちらにもいそう」という漠然とした浅黒い外人タイプの顔。

他にも外人で例えると〜系の顔はいくらでも出てくる。

例えば(白人顔)の中の

ポールウェラーっぽい顔とか。

ああいう顔の人いますよね。

歳をとって味が出る系の。

つまり、自分は外人でいうとどのタイプか、

を考えると顔の系統をつかむのが早い。

 

とりあえず自分は外人だと何系なのか、

自分と似た外人がいるかどうか気にしてみるといいと思う。

多分その系統と自分の体型とTPOを考えれば、そんなに外さないと思う。

 

 

 

 

 

 

流行とコンサバと。

前回の続き。

 

何でコンサバ万歳になるのか?

それがどうコーディネートに影響するのか?

キーワードは「流行至上主義=自分の身体の否認」

ということでした。

 

まず、前提として女の人の場合、

「オシャレ」「美人」「高級感」

はひとつながりになっていると思う。要するに

「貧乏臭いけどオシャレ」とか

「すっぴんだけど高級感がある」

という概念を女の人はそもそも持って無い。

「痩せている」はすぐにどうこう出来ない問題であり、個人差が激しいのでとりあえず除外されることが多いと思う。

 

これのどこかに自信がない場合、

上記3つを無効にする、もしくは対等にするカードとして「流行」「コンサバ」があるのではないか。

痩せすぎなのにもっと痩せるのを求めるのは病気だが、「流行を追いすぎ」は不思議と病気にはならない。

 

だから、とりあえず「オシャレ」の担保としてとりあえず流行モノを買う、

コンサバで上記の「高級感」を担保する、

という風になり、

あとはもっとも幅広い解釈があるアンド難しい「美人」についてのモノや体験だけを宣伝すればいい。

化粧品やヘアアレンジ始め、様々なシチュエーションも結局「美人」に見られるためのものである。

だから、女の人にとってどうしてもある程度のレベルの「流行」と「コンサバ」はキープしておきたいのではないか。嫌味になるくらいやると「美人」を脅かすのでそこそこに。

 

女の人が流行がこんなに強いか、ということについては、自分の身体性を無効にしつつ好きなものを身につけたいから。

好きなものを身に付けるのがオシャレだと思っているし個性を求めるから。

「別に好きじゃないけど自分の体型とのバランスを取るためにとりあえず身につけている」
という概念が多分あまりない。

 

実際はそれはやらないといけないんだけど、体型のせいで好きじゃないものを身に付けるのが嫌だから、流行のコーディネートが隠れ蓑になる。
その結果自分の好きなものを無理やりねじ込むことが可能になる。

 

 

自分の身体に合ったものを着ることで生まれる匿名性、単純なデザインとしての美しさというものが多分理解できない。

単純に「いい身体」で「体型に合っているものを身につけている」のはオシャレ、という概念が無い。

ていうか自分の身体に自信が持てないから、そんなものはないと思っている。

 だから、女の人は本当の意味で「シンプルなオシャレ」はできないと思う。
それができるのは外人さんだけだと思っている。
だから、化粧っ気がなく、ベーシックなものしか着てないのにめちゃくちゃ美人な外人さん、が憧れなんじゃないか。

 

そんな感じで「流行」と「コンサバ」は「何も考えずに自分の好きなものを身につけられる」隠れ蓑として機能しているのではないか。

 という話。

 言い換えると好きなものを身につけたいけど「オシャレ」「高級感」を担保したいがために「コンサバ」で「流行」をベースにしているのではないか、という事。

 

結局、自分の身体に合わせてデザインを作りたいのではなく、「好きなものを身につけたい」が強いからなのだと思う。

そのため、コンサバなOL靴に無理矢理流行のテイストをぶち込んだような靴とかが売ってるのだと思う。

オシャレするのにカワイイものやカッコいいものを身に付ける必要は全く無いのに。